カレンダーに書かれた「小満」という文字を見たことがありますか?
普段何気に見ていたり、気づいていなかったりと様々だと思いますが、小満っていったいどんな意味なのでしょうか?
昔は農作物を育てるために、太陽の位置によって一年を24等分した二十四節気で季節を細かく把握していました。
そのため、カレンダーを見ていると現在には馴染みの薄い言葉がいくつもあります。その中の「小満」の読み方や意味、時期などをお話していきたいと思います。
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小満の読み方や意味
「小満」の読み方は『しょうまん』です。
だいたいの言葉は漢字をみれば想像できるものなのですが、小満って漢字だけでは想像できませんよね。
小さく満ちる?月のこと?小さい満月?などグルグルと頭の中で色々なことを考えてしまいますが、この「小満」とは月のことではないんですよ。
『万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る』という言葉があります。
盈満とは満ち足りるという意味で、「気候が良くなると、草木などが茂り始め満ち足りて成長する」ということを意味しています。
この時期は、草木などが茂り緑も深さを増していきます。そして花が咲いたり実をつけたりと、植物の成長の勢いも強くなっていきますよね。
また、秋にまいた農作物などの種が、春に成長します。その様子を見て一安心するという意味で、小満足とし「小満」と表現しているという説もあります。
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小満の時期はいつ?
5月になると暦の上では「立春」といって夏をむかえるんですよね。
5月のカレンダーには「小満」や「八十八夜」「立夏」という文字が書かれています。
「小満」は二十四節気といって一年間を24等分したものの一つなので、毎年5月21日頃にやってきますが、二十四節気は太陽の動きを基準に決められるため。多少のズレはあります。
この「小満」は、小満になった日だけを示す場合と小満の期間を示すことがありますが、期間を示す場合は毎年5月下旬から6月上旬に当たります。
また、「小満」の時期は細かく詳しく三つの時期に分かれます。
蚕起食桑(かいこおきてくわをくう)
初候で5月21日頃から5月25日頃を示し、絹の原料となる糸を作る蚕が桑の葉を食べて成長する時期です。
紅花栄(べにばなさかう)
次候で5月26日頃から5月30日頃を示し、紅色の元になる紅花が咲き始める時期です。
麦秋至(むぎのときいたる)
末候で5月31日頃から6月4日頃を示し、麦が黄金色に実る時期です。
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小満の候の例文
なかなか手紙を書く機会も減ってきている時代なので、丁寧な手紙の書き方は難しいですよね。
「小満の候」の時候を使った挨拶は、同じく「小満の候」の時期(5月21日頃から6月4日頃まで使う事ができます。
「小満の候」を使って手紙を書く場合は、時候の挨拶・相手の安否を尋ねる意味として使います。
小満の候を使った挨拶文の書き出し
小満の候を使った挨拶文の書き出しは
「小満の候、○○様にはご無事でご活躍のことと存じ上げます」
などが使われます。
団体宛てなら
「小満の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます」
「小満の候、貴社におかれましてはますますご興隆のこととお慶び申し上げます」
などを使います。
文末には相手の体を気遣う文章で締めくくるといいですね。
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小満の候 まとめ
「小満」というのは、同じ二十四節気でも「立夏」「夏至」などに比べあまり知られていませんよね。
現代人には『春夏秋冬』以外にこういった二十四節気など、季節を細かく分かれているので複雑で難しすぎるかもしれませんね。
昔の人が四季をこよなく愛していたことがよくわかります。
素晴らしいですよね。
これからの日本にもぜひこの素晴らしい四季を伝えていきたいものですね。